オンカジのスロットなんてどれを打っても同じだと思っている人もいるようだし、大ざっぱに見たらそれも否めないんだが、実際のところ「設定が甘いスロット」というのが存在する、というのも一方では事実だ。
むしろ、オンカジのスロットでは、甘いスロットを選べるかどうかでほとんど結果が決まってしまうというような身も蓋もない側面があるとさえ言ってもいいくらいだ。
だが、オンカジのスロットってのは、とにかく膨大な数の台が用意されている。俺個人からしても「本当にこんなに必要なのか?」と思うくらいの、すさまじい量のスロットがオンカジにはある。
「オンカジのスロットなんてどれを打っても同じ」だとか「甘いスロットがどれかわからない」っていう問題は、オンカジで遊べるスロットが多すぎるという供給過多の環境にまず原因があると俺は考えている。
現実問題として、オンカジで遊ぶことができるすべてのスロットを網羅的に把握し、実際にプレイし、勝敗に応じた厳密なデータをとり、そのうえでどのスロットを遊ぶべきかを考えて選んでいるというプレイヤーはほとんどいないだろう。個人の経済力を考えても、そんな調査はまず無理である。
オンカジのスロットというのは、かなりの部分が「人気」や「知名度」というものに左右されたうえで選別されていて、その「知られているスロット」のなかから、さらに、数値などを参照しつつ「なんとなく」で甘いスロットを選んでいく、というのが普通の人間の限界だし、多くの人がそうであるように、俺もそうしてきている。
とはいえ、そういった行き当たりばったりの限界を踏まえたやり方ではあるものの、俺はオンカジのスロットを愛好することを標榜する人間ではあるので、おそらく「人よりは少しだけ多くスロットを打っている側」であることは間違いない、と自負してもいる。
というわけで、今回は「人より少しだけスロットを打ってきた俺」が打ってきた範囲内で、「このスロットは設定が甘いな」と感じられた機種を、ひとまず三つほど紹介していきたいと思う。
俺が紹介する「個人的3選」のようなセレクトが、スロット打ちのそれぞれからたくさん集まってくれば、それが集合知のように機能して「オンカジのスロットの全貌」が垣間見える、ということもあるかもしれない。その「大海への一滴」のようなものとして、俺のセレクトも参考にしていただければ幸いだ。
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オンカジのスロットで設定が甘い機種3選!
オンカジのスロットで、俺が個人的に設定が甘いと感じたスロット3選は以下のラインナップとなる。
- ムーンプリンセス
- マネーカート4
- ブックオブ99
オンカジのスロットはチャンスタイム演出への突入までのプロセスが楽しめることに特徴があるが、今回選出したスロットは、このチャンスタイム演出までの突入が多いと感じられたスロットとなっている。
チャンスタイム演出が多いスロットというのは、「単純に打っていて楽しいスロット」でもあるのだが、打っていて楽しいスロットというのが、結局のところは「設定が甘いスロット」でもあるという、循環的ともいえるあっけない事実がある。
これは、オンカジのスロットに限った話ではなくて、日本のパチンコ・パチスロなんかでも「打っていて楽しいかどうか」がじつは何よりも重要で、楽しいかどうかは要するに「確変がくる回数が多いかどうか」によって左右されるわけだ。
スロットに関しては、身体的な感覚である「打っているときの快楽指数」が、実はそのまま「設定の甘さ」という機種の要素とダイレクトに繋がっていく場合が多い、というのが俺の考えだ。
「データや数値がこうだから、設定が甘い。だから打ってみたら勝てた」というより、「直感で打ってみたら脳汁が出過ぎて楽しかった。機種のデータを振り返って見たら設定がちゃんと神だった」ということが、スロット打ちのあるあるではないかと俺は考えている。
前者の選び方の場合は「設定が甘いはずなのに、なぜ?」という悔しい体験になる場合が多いように思われる。後者の選び方の場合は「どうりで勝てるわけだ」という納得があり、ストレスも発生しない。
俺から言えることは、データや数値を信じてスロットを選ぶこと自体はいいんだが、もし「このスロット、打っててもぜんぜん楽しくないな…」と少しでも感じたならば、どれほどデータが優れているとしても、そのスロットからは離れたほうがいい、ということだ。
データを妄信するより、打っている自分が楽しいかどうかの感覚を信じたほうが、設定が甘いスロットと巡り合いやすい、というのが俺の結論だ。
というわけで、俺が今回紹介する三つのスロットは、俺が打っていて単純に楽しかったスロットだし、そのスロットのデータを見たら、人にすすめることもできるような設定の甘さもあったものとなっている。
設定が甘いといわれるスロットの諸要素について
オンカジで設定が甘いと言われるスロットにおいて、判断基準となる諸要素について簡単に見ていくことにしよう。
まずは「RTP」という要素だ。これはペイアウト率、還元率ともいわれる要素で「プレイヤーの賭け金がどれくらいの割合で戻ってくるか?」を示した数値ということになっている。
この「RTP」が高いスロットほど、還元率が高く、設定が甘いというのが、オンカジのスロットの判断基準の基本中の基本ということになっている。
だが、俺としてはこの「RTP」という要素は「あくまで参考程度の数値」として見るべきだと考えている。
むしろ、「RTP」として表示されている還元率通りに賭け金がちゃんと還ってきたプレイヤーのほうが少ないくらいに「眉唾」の数値であることは、キャリアが長いスロット打ちにとっては周知の事実だ。
俺個人の体験から鑑みるに、「勝てたスロットのRTPがたまたま甘かった」という場合があるだけであり、逆に、勝てたスロットのRTPをあとで確認したときに、その設定の低さに驚かされたという経験は一度や二度ではきかない。
RTPが高くても勝てないときは勝てないし、勝てるときはRTPとは関係なく勝つ。これがスロットというジャンルの残酷さだし、面白さでもあるというのが俺の考えだ。
RTPが高くて設定が甘いとされているスロットでも「これは違うな」という違和感を感じたらすぐに打つのをやめるくらいの距離感が、RTPとの付き合いでは適切だろう。
続いて、「フリースピン当選確率」だ。これはチャンスタイム突入を左右する数値として、かなり重要な要素となっている。
だが、これもRTPの場合とほとんど同じで、あくまでも「確率」でしかないため、RTPと同様の距離感でつきあうのが適切なのではないかと思われる。妄信は危険だ。
スロットにおいては「確率」と「実践」の齟齬というものが常態であり、むしろ、「設定が甘い」という現実は「固定されたもの」ではなく、「実践」の場において、そのスロットが実際に「確率」に接近している場にしか現れてこないような流動的なものだ、と考えたほうがいい。
最後に「当たりやすい甘い時間」という噴飯ものの考えについて一言苦言を呈しておきたい。これに関しては、はっきりと「そんなものはない」と断言できるものだ。
これはおそらく、早朝からパチンコ・パチスロに並ぶようなタイプのスロット打ちから出てきたファンタズムなんだろうが、オンカジのスロットは、世界中の時差がある別々の土地の人間が同時多発的に遊ぶ環境であるために、パチンコ・パチスロ以上に幻想でしかない考え方となる。
スロットについては時間を無視した、稲妻にも似た「青天の霹靂」の突然のチャンスタイムしかないということを念頭に置いて、ありもしない時間的要素は信じないようにしよう。
オンラインスロットの顔であるムーンプリンセスはやはり強い
「設定が甘いスロット」というセレクトで、「オンカジのオンラインスロットの顔」のようなもっとも有名なスロットである「ムーンプリンセス」のようなド級のメジャースロットを提示するのは、若干気恥ずかしい部分も否めないのだが、設定が甘く感じられる以上、このセレクトになるのは仕方ないといったところか。
ムーンプリンセスは、大手のプロバイダーであるPlay’n GO社が提供しているスロットで、人気、知名度ともにオンカジナンバーワンでほとんど説明不要ですらあるようなスロットだ。
オンカジで初めて遊ぶ人間が、おそらく最初に遊ぶスロットでもあるムーンプリンセスというスロットは、しかし、様々なスロットで遊び倒したあとに「やっぱり、これが一番設定が甘いのでは?」と感じられて、最終的にここに戻ってきたくなるような良質スロットである。
2017年のリリースから人気がまったく衰えないのは、やはり、打っている人間の手ごたえとして「ムーンプリンセスは設定が甘い」と感じる人が多いということなのだろう。
ムーンプリセンスは某美少女戦士モノのパロディのヴィジュアルと演出が見目麗しく、様々なスロットが出てきても、演出面でのド派手さにおいても、ファンが多いスロットとなっている。
ムーンプリンセスは、いわゆるスロットのカタチではなく、「落ちモノ」といわれるパズルゲームに似ているタイプのスロットだ。
「落ちモノ」というと「打ちながら連鎖を組んだり頭を使わなければいけないのでは?」と思う向きもいるかもしれないが、「落ちモノ」であるのはあくまで見た目だけで、むしろ、ムーンプリンセスの最大の特徴は「頭をまったく使う必要がない」というところにある。
ただただ回し続けていると、勝手にブロックが消えていって、勝手に連鎖が起こって、勝手にチャンスタイムに突入して、気が付くと大当たりしている。これがムーンプリンセスにおける「勝利」の流れであり、初心者でも簡単なシンプルな操作性も人気の秘訣の一つだろう。
しかし、ムーンプリンセスの不動の人気を支えているのは、やはり最高配当が5000倍まであるという要素のためだろう。運がよければ、莫大な勝利金が手に入るため、ムーンプリンセスは「夢」があるスロットとしても認知されている。
もちろん、5000倍という最大倍率での勝ちはかなり確率が低くなるため、最大倍率での勝利を狙う場合はかなり厳しい設定のスロットに感じられるかもしれないが、最大倍率にこだわらなければ、こまめにくるフリースピンでチャンスタイムにコンスタントに突入できるため、トータルで勝つ場合が多い印象が強い。
「頭を使わないスロット」であるから、オートプレイで放置するのもやり方としてはアリだ。オートプレイの画面を眺めているうちに、あれよあれよというままにチャンスタイムに連続で突入して大勝ち、なんてことがムーンプリンセスではザラにあるため、「設定が甘い」と感じるプレイヤーが多いのも頷ける。俺もそう感じている一人であることは言うまでもない。
RTPも96.5%と申し分なく、打っている感覚としても、このRTPは実践の場で受け取ることになる還元額と確率が、それほどズレていないといったところだ。
何を打つか迷ったらとりあえずムーンプリンセス。これは妥協ではなくて、積極的な選択としてのオススメだ。
知る人ぞ知る隠れた名機マネーカート4は爆発力がヤバい
マネーカート4というスロットは、オンカジでの「知名度」はムーンプリンセスなどの看板スロットには劣るものの、そのスペックの高さから「人気」が高く、知る人ぞ知る名機としてひそかに注目されているスロットだ。
マネーカート4の「人気」は、マネーカート4が「マネーカートシリーズ」の第4弾であるという事実からもうかがい知ることができる。映画でも、シリーズがパート4まで作られる映画ってのは根強い人気があるものだが、マネーカート4はまさにそんな感じのスロットといえる。
マネーカート4はRTP96.1%と、ムーンプリンセスなどと比較すると若干低めに感じられるが、ほんのコンマ数パーセントの差は、ほとんど参考にならないというのがオンカジのスロットでもある。
むしろ、マネーカートというシリーズは「シリーズが進むごとに最高配当倍率がどんどん上がっていく」という爆ハネ機種として、その爆発力にこそ魅力がある。
マネーカート1から4にいたるまで、2万倍、5万倍、10万倍ときた最高配当倍率は、なんとマネーカート4に至っては15万倍にまで引き上げられている。これは、最高配当倍率5000倍のムーンプリンセスと比較するまでもなく、単体でもエゲつない数字であることが誰でも理解できるような倍率だろう。
とはいえ、これはあくまで「最高配当」の場合であるということは、スロット打ちたるもの「基本中の基本」として念頭においておきたいもの。
マネーカート4がネックなのは、最高配当倍率は高いものの、一回の当たりの配当は、どちらかというとかなり軽めである場合が多いということだ。
マネーカート4はフリースピン当選確率が40分の1とかなり当たりやすいこともあって、その分、一つ一つの当たりの配当が軽くなってしまうという傾向が見受けられるのは事実だ。
だが、これは「油断」というもので、裏返して考えれば、いつ最高配当倍率か、それに接近するような高配当の当たりになるかわからない、「予測できない大爆発」が期待できるという特徴でもあるわけだ。
まず、配当は軽めとはいえコンスタントにフリースピンに突入して当たりやすいという点で、そもそも「設定は甘い」と判断してよく、そのうえで「予想外の大爆発」の可能性もゼロではない。
これこそが、マネーカート4というスロットに、オンカジのスロットファンが吸い寄せられ固定客となるシンプルな理由だろう。
高配当になるかどうかは「特殊シンボル」が揃うかどうかに鍵がある。だから、一回一回のチャンスタイムごとに揃うシンボルを手に汗握りながら固唾をのんで見守るというような、エキサイティングなスロット体験も楽しむことができる。
この伏兵的スロットが、あくまで伏兵でしかなくあまり知られていないというのは、スロットファンとして「もったいない」と感じるばかり。それで、「人気」と比例していない「知名度」に貢献するために、今回の3選のうちの一つとしてセレクトした次第である。
他のスロット打ちと差をつける「違いがわかる男」になりたいなら、マネーカート4はマストのスロットといえるだろう。
RTPの設定がまさに神レベルのブックオブ99というスロットの衝撃
そのRTPの設定の高さから、オンカジのスロットファンに衝撃的な印象を与えていることで知られているのが、ブックオブ99だ。
ブックオブ99は、そのスロットの名前が体現しているように「RTP99%」という驚異の還元率を誇っているスロットで、「RTPを信仰するタイプ」であれば、絶対に避けては通れないスロットといえるだろう。
実際、数値だけを見るならば、ブックオブ99は「設定が甘いスロット」であることは間違いない。
もちろん、「数値」としての設定の甘さは、「実践」で感じられる設定の甘さと齟齬があるということは何度も繰り返し書いてきたことだから、ブックオブ99を打てば必ず勝利金が還元されるというわけではない。
ちなみに、最大配当倍率は5000倍でムーンプリンセスと同じだから、ムーンプリンセスを選ぶかブックオブ99を選ぶかの基準は、完全に「RTPを信じるかどうか」という点に尽きるといっていいだろう。
ブックオブ99は、最大配当倍率だけでなく、平均的な配当倍率が低めに設定されている印象が強い機種だが、その低い配当倍率でありながらRTP99%を叩き出しているということは、「低配当だがかなり当たりやすい機種」ということだ。
チャンスタイム突入の頻度の高さと、突入への予感が打っている間ずっと持続しているのがブックオブ99の特徴だ。
なぜ持続が感じられるかというと、ブックオブ99には「ワイルドシンボル」といわれる本のシンボルがあり、これが99個たまるとフリースピンに突入する仕組みになっている。
つまり、ブックオブ99は「いつチャンスタイムがくるかわからないスロット」ではなく「チャンスタイムがくるのを目視しながら確認できるスロット」なのだ。
どんなに運がなくても、シンボルが溜まればフリースピンに突入するから、200回転程度まわせば、甘い設定の恩恵にあずかることができるのが、ブックオブ99の嬉しいところ。
潤沢な軍資金があって、長い時間回転数を稼げる常態にあるなら、前述した2つのスロットよりも、ブックオブ99を打ったほうが、勝利金の還元が高い確率でのぞめるのではないか、というのが俺が実際に打って感じたことだ。
RTPというのが「長く打てば打つほど数値に実践が近づく」という性質である以上、ブックオブ99の99%というRTPに接近するには、ある程度の「時間」が必要となるだろう。だが、その時間が裏切りではなく勝利をもたらしてくれることを信じられたならば、RTP通りの実践がプレイヤーを祝福してくれるはずだ。
設定が甘いオンカジのスロット3選のまとめ

- 人気知名度抜群のムーンプリンセスは設定も甘めで結局良い
- 知る人ぞ知るマネーカート4は最高配当倍率の爆発力がすごい
- 驚異の還元率を持つブックオブ99で持久戦に持ち込もう
ここまで、俺が打ってきたスロットで「設定が甘いな」と実践を通して感じられた3機種を紹介してきたが、それらのスロットについてまとめると以上のようになるだろう。
俺個人の感覚ではあるが、スロットというのは「人気」「知名度」があるスロットは、やはりどれを打ってもある程度の設定の甘さは感じられる。ムーンプリンセスと同程度の人気や知名度があるスロットも、ムーンプリンセスのように甘い設定が期待できるだろう。
マネーカート4のように「設定の甘さ」と「最大配当倍率」の組み合わせが爆発力に繋がっている同系統のスロットに関しては、知名度が低いものでも、数値を見て組み合わせに「爆ハネ」が感じられたならば、ひとまず遊んでみることをオススメしたい。
RTPが極端に高いタイプのブックオブ99のようなスロットの場合、潤沢な軍資金で持久戦に持ち込めんでいけば、時間の経過とともにスロットの設定が甘いほうへ甘いほうへと溶けていく傾向がある。
今回紹介した3つのスロットのように、それぞれの傾向をふまえた「設定の甘さ」を認識したうえで、ぜひとも数値を超えた実践の場での「甘み」を最大限に享受していただきたいと思う。