オンラインカジノのオンラインスロットは、スロットの歴史のなかの最先端にあると考えたほうが賢明だ。
機種の多様化が進み、一口にオンラインスロットといっても一枚岩ではなく、同じスロットという名前で呼ぶことが難しいくらいの劇的な進化と分化を遂げているのが、オンラインスロットの現状だ。
スロットと聞いて「コインを入れてレバーを引いてリールをまわす」というタイプのアメリカンスロットだけを想定していると、オンラインカジノのオンラインスロットを理解することはできないかもしれない。
俺自身、アメリカンスロットからスロットに入った人間なので、オンラインスロットの最新系の多様性には、はじめは面喰ったものだ。
そこで今回は、オンラインスロットの主要なパターンと、またそれらのオンラインスロットのなかの代表的な機種、派生機種などを紹介していくことにしたい。
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オンラインスロットを分類する主要な4パターン
現在オンラインカジノで遊ぶことができるオンラインスロットの機種は、大きくわけて4種類のパターンに分類することができる。その4種類の名称は以下になる。
- メガウェイズ系(Megaways)
- ドリーム系
- ムーンプリンセス系(落ち物タイプ)
- ジャックポット搭載型
もちろん、これらの4種類のパターンから外れる例外的な機種がないワケではないのだが、おおまかには、オンラインスロットは基本的にこの4種類のパターンに分類され、その分類の範囲内で派生が起こっていると考えてまず間違いない。
オンラインカジノのオンラインスロットを目の前にすると、その膨大な機種の量に圧倒されてどれで遊んだらいいかわからない、ということも往々にしてよくあることだが、基本的な分類と派生を把握しておけば、遊ぶ機種で迷うことも少なくなるだろう。
ラインが揃ってなくてもアタリが出るメガウェイズ系スロット
メガウェイズ系スロット(Megaways)は、「ライン上でシンボルが隣り合わせでそろっていなくてもアタリが出る」という「ウェイ形式」に特化したオンラインスロットだ。
メガウェイズ系スロットのシステムを理解するためには、まずは「ライン方式」と「ウェイ方式」の二つのシステムの違いを知っておく必要があるだろう。
「ライン方式」というのは「横軸のラインを基準にシンボルが揃った場合」にアタリが出るという方式のスロットで、いわゆる「アメリカンスロット」や「パチスロ」なんかを想像してもらえればいい。
アメリカンスロットやパチスロの場合であれば「三つのライン」が設定されていて、賭け方は3パターンに分かれ、その賭け方に応じた「ライン」の揃い方や賭け金の変動があり、シンボルの揃い方に応じてアタリが決定していく。
一方の「ウェイ方式」というのは「すべてのラインがアタリの対象となりベットできる」という方式であり「同じ種類のシンボルが揃っていれば隣り合っていなくてもアタリ判定になる」という方式である。
「ウェイ方式」に関しては「同じシンボルが出てくれば上下(ライン)がズレていてもアタリになる」と考えてくれれば、理解しやすいかと思う。
ライン方式にくらべて一回のベット額が少なく、より多くアタリが狙えるというのが「ウェイ方式」であり、メガウェイズというのは「ウェイがメガである」ということだ。
「ライン方式」に比べてアタリがわかりにくいため「これも当たってるの?」と戸惑うこともあるのが、メガウェイズ系スロットの数少ないデメリットで、「演出」や「高額配当」で脳汁が出るタイプではなく、少ない軍資金で長い時間遊びたいタイプのプレイヤーにオススメできるタイプのスロットであると言えるだろう。
メガウェイズ系スロットの代表的な機種と派生機種
メガウェイズ系の代表的な機種と派生機種をそれぞれに紹介していきたいが、メガウェイズ系のスロットはそれこそ膨大な量に派生しているため、代表的といっても、あくまで「俺個人の趣味」で選ばせていただいたことを、先に断っておきたい。
俺がオススメしたいメガウェイズ系スロットの代表的な機種は「The Fruit Megaways」だ。俺が「アメリカンスロット」が好きなこともあって、デザイン面なども評価しての選抜となる。
この「The Fruit Megaways」は、スロット好きならおなじみのシンボルである「チェリー、スイカ、BAR、7」などがメインビジュアルとなっていて、アメリカンスロットのイメージからオンラインスロットに移行するにはもってこいのスロットだと俺は考えている。
メガウェイズ系に限らず、オンラインスロットのリールのシンボルはオリジナルのキャラクターだったりトランプの数字だったりで、スロット感覚がやや薄目なものが多い。
もちろん、それを悪いとは言わないし、それぞれが好きな柄を選べるのも、オンラインスロットの醍醐味であるといえるだろう。
「The Fruit Megaways」に関しては、「ラインが揃わなくても揃うアメリカン風スロット」として俺は愛好している。
メインビジュアルがクラシックなだけでなく、メガウェイズ系をギリギリまでシンプルにした操作性やゲーム性なども含めて、「これがメガウェイズ系スロットか」というのを理解しやすい点もオススメだ。
派生としては「Gonzo’s Quest Megaways」を紹介したい。こちらのスロットは「古代遺跡」をモチーフにしたシンボルのメガウェイズ系スロットで、さらに「カスケードリール」を採用しているという点で、先ほどの「The Fruit Megways」とは違っている。
「カスケードリール」というのは「シンボルが揃うとそのシンボルが消えて、上に控えているシンボルが落下してくる」というタイプのリールで、カスケード(連鎖)による爆アタリが期待できるリールである。
カスケードリールは後程紹介する「落ち物スロット」と「メガウェイズ系スロット」の組み合わせと考えるといい。オンラインカジノのメガウェイズ系スロットはこの「カスケードリール」を採用しているものがほとんどなので、何種類か遊べば「カスケードか、そうでないか」の判断がすぐにできるようになるだろう。
パチスロファンと親和性が高いドリーム系スロット
ドリーム系スロットは、行ってしまえば「オンラインカジノオリジナルのパチスロ」といった感じの特徴を持っていて「オンラインカジノ版の沖スロ」と呼ばれることもあり、パチスロ好きにオススメできるオンラインスロットだ。
もちろん、パチスロに似ているだけであって、パチスロと似て非なるものであるのもドリーム系スロットの特徴である。
実際「演出」の乏しさなどが原因で、パチスロファンにとってはわかりやすいシステムでありながらも、評判がそれほど高くならないという二律背反的な評価にもなっているのがドリーム系スロットである。
ただ、「カスケードリールを採用しているメガウェイズ系スロット」などのオンラインスロット独自のオンラインスロットに比べて、一般的に想像する「スロット」のイメージに近いため、初めてオンラインスロットで遊ぶユーザーにとっては「入り口」として機能するだろう。
メガウェイズ系スロットの弱点として「アタリ」がわかりにくい、というのが挙げられたが、ドリーム系は「揃うことが当たること」であるライン方式であるため、アタリの判定がわかりやすく、その点においては脳汁が出やすい。
また、同一シンボルが揃ったときに発動される「RESPIN機能」によってRUSHに突入すれば、大爆発も期待できるのがドリーム系スロットの魅力だ。
ドリーム系スロットの代表的な機種と派生機種
ドリーム系スロットは、メガウェイズ系に比べて多様性に乏しく、代表的な機種と派生機種をそれぞれ1機種ほど紹介すればほぼ語りつくしたことになるレベルであるため、「どれで遊んだらいいか迷う」ということにはならないのも魅力だ。
代表的な機種は「ハワイアンドリーム」である。これは南国モチーフのシンボルをそろえるタイプのオンラインスロットで、ドリーム系スロットが「オンラインスロットにおける沖スロ」と呼ばれることもあるのは、この「ハワイアンドリーム」が代表的な機種であるためである。
なお、派生的な機種は「花魁ドリーム」で、こちらはモチーフが南国から日本の芸者、花魁に変わっただけで、システム面などにおいては「ハワイアンドリーム」と特に大きな違いを見出すことはできない。
「花魁ドリーム」は、カジノ慣れしていない日本人ユーザー向けにヴィジュアルやコンセプトが開発されたタイプのドリーム系スロットなのだろうが、いささか「日本人のステレオタイプ化」が、逆に日本人の心を掴まないのではないか、というのが俺個人の感想だ。
「ゲイシャ!」などといって喜ぶのはむしろアメリカ人の方なのであって、それは俺が「アメリカンスロット」を喜ぶのと対照的な構図なのかもしれない。
なんにせよ、ドリーム系スロットは、近年登場してきた「実機で遊べるオンラインパチスロ」などにパチスロファンの顧客を奪われるのではないか、というのが俺の見立てである。
初めてのオンラインカジノ以降、ドリーム系では遊ばなくなるユーザーも多い。
スロットのイメージを覆すムーンプリンセス系(落ち物系)スロット
ムーンプリンセス系(落ち物系)スロットは、いわゆる「スロット」のイメージからすると「これもスロット?」と言いたくなるような、オンラインカジノ特有のオリジナルスロットである。
アタリのシステムは「テトリス」や「ぷよぷよ」などの落ち物ゲームの消え方に近いのだが、落ちてくるシンボルを「操作」することができない(運ゲーである)という点で、「落ち物ゲーではなくてやはりスロットなのだ」というのがこのムーンプリンセス系スロットの特徴である。
なお、落ち物ゲースロットが「ムーンプリンセス系」と言われているのは、のちに紹介するようにこのタイプのスロットの代表的なスロットがムーンプリンセスという機種であるためである。
ムーンプリンセス系スロットは、オンラインカジノの黎明期から「目玉」のオンラインカジノとして用意されているタイプのスロットであり、オンラインカジノとしては「オンラインカジノでしか遊べないオリジナルスロット」の新しいスタイルを提示した自負があったのだろう。
俺個人の感想でいうと、前述したように「落ち物ゲー」でもなく「スロット」でもなくという中途半端さがどうしても拭えないため、「オンラインスロット」として一応認識はしているものの、積極的には遊ばない機種であるというのが、正直なところだ。
ムーンプリンセス系落ち物スロットは、メガウェイズ系でも紹介した「カスケードリール」であるため、「連鎖」による爆発を期待するスロットになっている。
メガウェイズ系スロットがそうであったようにこちらも「アタリ」の感覚がつかみにくいが、自分の意志を超えて勝手に連鎖が続いていくときの爆発には脳汁が出るスロットといえるだろう。
ムーンプリンセス系スロットの代表的な機種と派生機種
ムーンプリンセス系スロットの代表的な機種はなんといっても「ムーンプリンセス」に尽きるが、落ち物スロットの派生スロットの数は多く、メガウェイズ系と同様に「どれで遊べばいいか悩む」豊富さを誇っている。
まず代表機種の「ムーンプリンセス」だが、これは「セーラームーン風の美少女キャラクター」のシンボルの落下と連鎖を眺めるだけのスロットである。
「花魁ドリーム」のときと同様、これも「日本人プレイヤー向け」に構想をした結果のヴィジュアルであることは明らかだが、これは同時に「実際のマンガやアニメ」などをモチーフにした日本のパチスロファンからすると「まがいもの」の印象がどうしても強くなるだろう。
落ち物系スロットの「派生機種」は相当の数になるのだが、「どれで遊べばいいだろう」と悩む必要はまったくない。
なぜなら、落ち物系スロットというのは基本的には「シンボル」が違うだけの運ゲーであり「どれで遊んでも同じ」と言い切っても、おそらく言い過ぎではないからだ。
RTP率などを持ち出して機種の特徴を書くタイプの人もいるが、俺個人からすると「気に入ったヴィジュアルのスロットで遊べばいい」の一言ですべてカタが付く。
俺個人の好みでいうなら「Honey Rush」なんかはハニカム構造のデザインが気に入っているために派生機種としてはオススメしたいが、ヴィジュアル面以外では特にオススメポイントはない。
だが「デザインが違うだけでシステムは同じ」というのは、黎明期からのアメリカンスロットの特徴でもあった。そう考えるとムーンプリンセス系もその「見かけの多様性」という点で、やはりスロットの末裔なのだということがよくわかる。
ジャックポット搭載スロットは高配当特化型スロット
最後に紹介するのは「ジャックポット搭載型スロット」であり、これは「一攫千金」を狙いたいプレイヤーにオススメできるオンラインスロットだ。
ジャックポット搭載のスロットは「世界中のオンラインスロットの
プレイヤーが使用した賭け金」が積み重なっていき、一人の「大当たり」のプレイヤーが、その「大当たり」の段階までのすべての賭け金を総取りできるシステムを採用しているオンラインスロットである。
ジャックポット搭載型スロットは「たった一人の大勝ち」のために「ほかのすべてのプレイヤーが犠牲になる」というタイプのオンラインスロットであるため、「夢」はあるものの、同時に「メチャクチャに当たらない」スロットでもある。
ジャックポット搭載型スロットは、とにかく「射幸心」でスロットを打ちたいタイプのプレイヤーにオススメのスロットで、これまで紹介してきたようなスロットが基本的には「デザイン」だけが選択理由であったことと、絶対的な違いがあるといえるだろう。
ジャックポット搭載型スロットの代表機種と派生機種
ジャックポット搭載型スロットの代表機種はなんといっても「DIVINE FORTUNE」一択ということになるだろう。
なぜなら、この「DIVINE FORTUNE」からは、日本人プレイヤーの「大当たり」が出ているからだ。
要するに「多くの日本人プレイヤーが二匹目のドジョウを狙って資金を溶かしているオンラインスロット」という意味で「代表的な機種」なのであって、「この宝くじ売り場から一等が出ました」というのと同じだ。
このように考えると、ジャックポット搭載型スロットの「派生」は「日本人以外でジャックポットに大当たりしたプレイヤーがいるスロット」ということにしかならない。だから、「DIVINE FORTUNE」以外はすべてオススメの派生スロットということになるだろう。
そのうち、一つだけピックアップするならば「Imperial Riches」なんかは、ジャックポット搭載型スロットであるにも関わらず、相対的に資金の減りが少なく、より破滅しないという点でオススメできるかもしれない。
ジャックポット搭載型スロットは、無理にジャックポットを狙わずに通常の配当で高配当を狙うという遊び方もあり、この点「Imperial Riches」は、ジャックポットを狙うもよし普通に遊ぶもよしで、バランスのいいジャックポット搭載型スロットであると俺は思う。
オンラインスロットの主要パターンまとめ
- 基本的には4パターンの機種しかない
- 多様性があるようで違うのはデザインだけ
- ジャックポット搭載型スロットは人を破滅させる
オンラインスロットの主要なパターンとそのバリエーションについてのまとめは以上になる。
オンラインカジノのオンラインスロットは多種多様な機種が用意されているため、一見するとどれで遊ぶか迷ってしまうが、実際は、4種類のスロットしかないということは覚えておきたい。
そして、オンラインスロットの違いは「当たりやすさ」ではなく、基本的には「ヴィジュアル」の違いにしかないということを踏まえておくと「どのスロットで遊ぶか?」の基準がより明確になるだろう。
注意したいのは「ジャックポット搭載型スロット」だけは選択基準が違うということで「とにかく大勝ちがしたい」のであれば、ヴィジュアルでの選択ではなく、迷わずジャックポット搭載型スロットで遊ぶようにしよう。